Panchamrita パンチャームリタ
アーユルヴェーダの聖なる飲み物
アムリタ=甘露、ネクター は、古代インド神話に出てくる不老不死の妙薬です。身体を蘇らせ、心を若々しくするものです。 パンチャアムリタは5つの優れたエネルギーを持つ食材(牛乳、ヨーグルト、ギー、蜂蜜、砂糖)で作られ、現在でも寺院における儀式の際に祭壇に捧げられるものでもあり、アーユルヴェーダの文献にも登場する滋養の飲み物です
パンチャームリタの材料と作り方
材料:牛乳、ヨーグルト、ギー、蜂蜜、砂糖それぞれ等量
60度くらいに温めた牛乳に、砂糖とギーをよく溶かす。
40度くらいに温度が下がったらハチミツを加え、最後にヨーグルトを合わせ、よく撹拌する。
※アーユルヴェーダルールで蜂蜜に熱を加えない」「ヨーグルトに火を通さない」を適用します。
※等量の組み合わせに心配があるようでしたらミックスの比率を以下のようにすることをお勧めします。
牛乳4:ヨーグルト2:蜂蜜1:砂糖(未精製)1:ギー 1/2
ギーとはちみつの組み合わせについて
アーユルヴェーダでは蜂蜜とギーを同じ割合で摂取することは毒性があるため禁忌とされています。
しかし、アシュターンガフリダヤの解説者は、蜂蜜とギーを他の材料と混ぜて薬を作るのは良いことだと説明しています。蜂蜜とギーを同量、他の材料と一緒に使用した場合、特に薬として使用する場合は、他の材料との組み合わせで無害になります。
したがって、パンチャムリタのレシピでは、蜂蜜とギーを同量使用しても問題がないと考えられます。
古典文献におけるパンチャームリタ
パンチャームリタに関してダンヴァンタリ・ニーガントゥという文献にこのように記載されています。
gavyamājyaṃ dadhi kṣīraṃ mākṣikaṃ śarkarānvitam |
ekatra militaṃ jñeyaṃ divyaṃ pañcāmṛtaṃ param ||
ajīrṇabhūtavātaghnaṃ jñeyaṃ pañcāmṛtaṃ param ||
gavyam ājyaṃ – 牛のギー
dadhi – カード(ヨーグルト)
kṣīraṃ – ミルク
mākṣikaṃ – 蜂蜜
śarkara anvitam – 砂糖と一緒に
ekatra militaṃ – 混ぜ合わせる(同じ割合で)
jñeyaṃ divyaṃ pañcāmṛṃta – は、「ディヴィヤ・パンチャムリタ」と呼ばれています。(ディヴィヤとは、神的なもの、縁起の良いものを指します)
param – 数々の健康上のメリットがある素晴らしいレシピです。
ajīrṇa – 食欲不振、消化不良、ディスペプシアなどの消化器系疾患のケアに役立ちます。
bhūta – 精神疾患、悪霊による苦悩、微生物の感染症などに役立ちます。
vātaghnaṃ – ヴァータ・ドーシャのバランスをとり、膨満感、やせ、筋肉の衰え、弱さ、栄養不足に伴う神経系・筋骨格系の障害に有用です。
jñeyaṃ pañcāmṛtaṃ param – このようにパンチャムリタは、神聖で偉大なレシピと考えられています。
パンチャームリタのトリドーシャへの影響
ミルク – ピッタとヴァータのドーシャのバランスをとる
ギー:ピッタとヴァータのバランスを整える
カード(ヨーグルト) – ヴァータのバランスをとる
砂糖:ヴァータとピッタのバランスをとる
蜂蜜:カパのバランスをとる
※当サイトの目的は、アーユルヴェーダに関する情報共有であり、医行為を推奨するもの、医学的根拠や効果を保証するものではありません。